春休みのご予定は?


「よっしゃテスト終わったー!!」

猿野の大きな雄叫びに司馬は小さく苦笑し、そうだね、と相槌を打った。
2月も半ばに入り、終わろうとする冬が夕方の帰り道を冷たく彩る。
嬉しすぎてにやけが止まらないらしい猿野を、おもしろいなぁ、といった様子で見つめる司馬の顔も、緩く綻んでいる。

「なぁ葵ちゃん、春休みになったらどっか行こうな」
「うん、どこ行きたい?」
「オレ? オレはかわいー葵ちゃんが居りゃどこでもいいっちゃいいんだけど。葵ちゃんは?」

テストが終わった嬉しさのせいか、どことなく沸いた頭で問い返された質問に、司馬はうーん、と視線を上に上げて考えを巡らせた。
ひゅう、と髪をなびかせる冷たい風が吹いて、司馬が小さくくしゃみをする。
寒そうな司馬に、猿野は何も言わずにつけていたマフラーを投げた。

「僕は、猿野が行きたいところに行きたい」
「オイオイそれじゃ決まんねーだろうが」
「だって……」

薄暗い道路で、楽しそうな影が二つ揺れる。
風すら寄せ付けないほど楽しそうな二人は、幸せそうな顔で家路を辿る。
春休みのプランはきっと、幸せでいっぱいだ。








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一行目の雄叫びは西川の叫びです。
この時だけは萌え<テスト終了の嬉しさだったので、勢いだけで書きました。



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