一人ぼっち


お願いだから、一人にしないで。
泣き叫んでまで刺した言葉は、届かないまま心に堕ちた。
涙伝う僕の頬を辿る指が、冷たすぎて寒気がする。
どうして僕を閉じ込めるの?
どうして、一人にさせるのに逃がしてくれないの?
訊ねることもできない幾つかの疑問は、さらさらと僕の中で溶けてゆく。

「どうして、泣くんだ」

それは一番、犬飼が知ってることでしょ?

「ちゃんと、僕の目を見て話してよ」

僕は鳥でもない。
人形でもない。
檻も鎖も要らない。
だから触らせて。
何も要らないから抱き締めて。

「とりあえず、泣くな」

鉄格子から伸ばした手は、届くはずもなくだらりと垂れ下がる。
遠くに座る犬飼は、やっぱり僕を見ない。
罪悪感?
焦燥感?
虚無感?
犬飼の感情なんて関係ないよ。
そう、ただ。
閉じ込めた以上、責任持って抱き締めて欲しいだけ。
愛して欲しいだけ。
一人にしないで。
目を反らさないで。
僕を見て。
僕だけを見て。
椅子の上の犬飼が、持て余すように僕を見たのがわかった。







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意味わかんねー。
何だか書きたくなったちょっと危うい犬馬。



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