弱点
「葵ちゃんの弱点って、ドコ?」
「そんなこと訊かれて、答えるワケないじゃん」
「そりゃそうか」
オレは葵ちゃんの言葉に納得しつつ、葵ちゃんを押し倒す。
「何…すんの?」
「弱点探す」
「ちょ…猿野、待っ…」
葵ちゃんのシャツの下から手ぇ入れて、脇腹を指でなぞる。
「やぁっ…」
んーいい反応。
腕、鎖骨、首筋、うなじ、同じように確認すれば、同じような声が上がる。
もしかして葵ちゃんって、全身性感帯?
そんなことを思いつつ、オレ的に一番怪しいと踏んでる耳に、ふっと息を吹きかけた。
「ん、やあぁっ…」
さっきとは、明らかに違う反応。
「弱点発見☆」
てかコレは…。
弱点とかそうじゃないとか、そーいう問題の前に。
マジでヤバい。
死ぬほど可愛い。
その声に最後の理性まで吹き飛んだオレは、葵ちゃんの耳に舌を這わせる。
「やっ…んあぁっ」
可愛すぎる声に、目尻に溜る涙。
「やっぱオレの弱点は葵ちゃんだわ」
そんなことを呟きながら、葵ちゃんに口付けた。
「それじゃ、僕どうすることもできないじゃん!!」
葵ちゃんのブーイングはサラッと聞き流して。
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