待てない気持ち
「監督は…逃げてるだけですよ」 「大人をからかうのもいい加減にしろ」 キリのない程の口論を重ねた後、僕らはようやく一つになった。 初めて「誰か」を受け入れた僕の奥は、今もまだ痛みと共に、快楽の収縮を繰り返している。 「あー何だ。その、身体は大丈夫なのか?」 そういうことを言うのを、慣れてなさそうな監督の口調がおかしくて、僕は少し笑って、頷いた。 悪いことをした、なんてみじんも思わない。 ただ、待てなかっただけだ。 好きだから。 誰が何と言おうと、監督が好きだから。 この、高鳴る気持ちが色褪せてしまう前に。 この、刹那い衝動が消えうせてしまう前に。 ただ、一つになりたかった。 それだけ。 僕は、監督が好き。 監督も、僕の気持ちを受け入れてくれた。 それなら、行き着く先は一つだけ。 待てない僕は、駆け引きなんかわからずに暴走する。 脱いだ衣類が床に散らばっている。 散乱したそれは、まるで僕の気持ちを表してるみたいだ。 胸の奥が苦しくて、監督にぎゅっと抱きついた。 生き急ぎすぎた僕は、一体このままどこへ行くんだろう。 僕はそれが、監督と一緒ならいいと思った。 例え今だけの衝動だとしても構わない。 そんな衝動抱えたまんま、どこまでも堕ちてゆければいいのに。 +++++++++++ 羊馬です。羊馬はやっぱり、物凄い背徳感を漂わせたいです。 マガの再録をほんの少しいじりました。 でもまだ、もっと、背徳な感じにしたいです。
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