大人


「じゃあね、総悟くん」
「わかりやした」

ギリギリまで粘って粘って、さようならをした。
子どもすぎる俺の我が儘は、大人すぎる旦那にゃ届かない。

「元気でね」
「子ども扱いするのは、やめてくだせェ」

ポンポン、と頭を撫でる手を振り払って小さく睨みつける。
明日早ェんだろ? と、どちらかといえば真選組に追われる側の人間なのに、サボって一緒に居たいと言う俺をいなして帰らせる。
悔しい。
悔しい。
悔しい。

「総悟くん、お前はまだ十分子どもだよ」
「何ですかィ? 俺はもう大人ですぜ。一番隊隊長だし、酒だって樽のように飲めまさァ」
「大人ってのは、ちゃんと大事なものを守れるモンなんだよ。仕事、大事だろ?」
「旦那はもう、大人なんですかィ?」
「あたりめーよ。今だって大事なモンの大事なモノを守ったとこだ」

やっぱり、悔しい。
そんなこと言われちゃ、もうサボれねェじゃねェですか。











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喋り方難しいなー。
こんなの銀さんじゃないよー。




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