父さん!


「山崎ィ」
「どうしたんですか? 沖田隊長」
「また洗濯ですかィ?」
「そうなんですよ、土方さんに押し付けられちゃって」

屯所の庭を忙しそうに走り回る山崎に、沖田が話しかければ、山崎は少し嬉しそうに笑ってそう言った。

「そうしてると真選組のお母さんみたいですねィ」

どこから持ってきたかはわからないが、割烹着に三角巾までした山崎を見て、沖田は苦笑する。

「オイ総悟居るか?」

山崎がその場を去ろうとしたその時、何か用があったのか、土方が沖田の部屋へやってきた。

「父さん!」
「誰が父さんだ」
「お、沖田隊長!」

ふざけて土方を呼ぶ沖田、怒鳴る土方、焦る山崎。

「アンタら二人、デキてるんでしょう? 本当のことを言ったまででさァ」
「なっ」

声を合わせて赤くなる二人に、沖田は意地悪そうに笑う。

「ってわけで父さん。お小遣いくだせェ」
「誰がやるか!」
「じゃー母さん」
「あげませんよ!」
「ちぇー、何だィケチ」

沖田は、口ではそう言いながらも、心の中では小躍りしていた。

「このネタで何日かは楽しめまさァ」
「あ? 何か言ったか?」
「いや、何も言ってやせん」

そして今日から、土方と山崎は沖田が飽きるまで、延々とからかわれ続けるのだった。








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初の土山がこんなのでいいのか凄く疑問な土山です。




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